2013年4月4日木曜日

エネルギー代謝


 食物に含まれる栄養素を体が必要とするエネルギーのかたちに変換し、利用することを「エネルギー代謝」といいます。消化・吸収された栄養素は、細胞のミトコンドリア内のTCA回路と呼ばれる代謝系でATP(アデノシン三リン酸)に変換され、エネルギーとして使われます。

糖質の代謝:血液で運ばれたブドウ糖は細胞内に取り込まれ、分解されてピルビン酸となり、ミトコンドリア内に入ります。ミトコンドリア内に入ると脱炭酸反応が起き、ピルビン酸はアセチルCoAに変換され、TCA回路にとり込まれます。ここでアセチルCoAはビタミンB群の助けを借りて二酸化炭素と水になり、同時にATPを生み出します。過剰なブドウ糖は肝臓や筋肉にグリコーゲンとして蓄えられますが、必要に応じて分解され、同様にATPを生じます。

脂質の代謝:食物から吸収された脂質はリポタンパク質となってリンパ管を経て血管に入り、脂肪細胞に蓄えられます。蓄えられた脂肪は必要に応じて脂肪酸に分解され、エネルギーとして使われます。脂肪酸は「β―酸化」と呼ばれる分解を経てアセチルCoAに変換され、TCA回路に取り込まれます。

タンパク質の代謝:小腸で吸収されたアミノ酸は、肝臓を経て全身の組織に送られ、それぞれの組織に必要なタンパク質に合成されて、筋肉、酵素、ホルモンなどになりますが、一定期間が過ぎると、またアミノ酸に戻ります。その一部は代謝系(尿素回路)やTCA回路に取り込まれます。



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