2013年9月15日日曜日

オルニチン

2.健康をサポートする多機能のアミノ酸

オルニチン

肝機能を改善、成長ホルモンを増やす

 オルニチンは、タンパク質を構成しない遊離アミノ酸の一種で、必要なときすぐに働けるように、単独のアミノ酸分子のままで脂肪内や血液中を巡っている。摂取すると腸で吸収されて、肝臓や腎臓、筋肉などでさまざまな働きをする。

 一般には、筋肉合成を増強するアミノ酸として知られているが、筋肉の構成成分になるのではなく、成長ホルモンの分泌を促すため、筋肉の合成を高める、といった間接的な働きをしている。米国では10年以上前から多くのアスリートたちが摂っているなどの実績も裏づけとなっている。

 また火傷やけが、手術後の筋肉タンパクを増強してくれるという報告も多い。成長ホルモンは脂肪の分解にも関与するため、ホルモン分泌量が低下し、肥満が気になる中・高年期のダイエット成分としても利用される。

 一方、肝臓ではアンモニアを解毒する働きもする。人体にとって有害なアンモニアは、脳に入ると脳障害を引き起こすため、水に溶けやすい尿素に変え、無毒化してから排泄するが、この働きをオルニチン回路(尿素回路)と呼ぶ。お酒の飲み過ぎのときに肝機能をサポートするのもオルニチンの働きの1つである。

 そのほか、オルニチンを材料にして体内で作られるポリアミンの働きにより、美肌効果が期待されている。ポリアミンには細胞分裂を促進する作用があり、肌や髪の新陳代謝を高める。オルニチンにより顔や体のシミが改善されたとの報告もある。

摂取方法について

 オルニチンはすべての生物に含まれる物質だが、食物から摂取するのは難しい。比較的多く含まれるシジミでも総オルニチン量が10~15�(100gあたり)と少ない。
 したがってアルギニンなどを配合して相乗効果をうたったサプリメントを利用するのが賢明である。摂取の目安量は、1日数百�~1gだが、10~30g程度を摂取した場合でも、特に副作用はないとされている。

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