2013年9月15日日曜日

カルニチン

3.効果的な脂肪燃焼を支える

カルニチン(L―カルニチン)

健康的なダイエットをサポート

 L―カルニチンは、肝臓の中で必須アミノ酸のリジンとメチオニンから合成されるアミノ酸の一種。体内の脂肪燃焼とエネルギー産生とに関わっている。

  脂肪には、体内に蓄積される白色脂肪細胞と、余分なカロリーを熱に換えて放出する褐色脂肪細胞とがある。褐色脂肪細胞は、生後は約100g程度あるものの、成長期に入るころから次第に減少して、成人に達するころには40g程度に減少してしまうとされている。
L―カルニチンは、この減少した褐色脂肪細胞を活性化し、リパーゼという脂肪分解酵素を分泌させる。

 リパーゼには脂肪を分解し、エネルギーに変換されやすい遊離脂肪酸を作る働きがあることから、俗に「ダイエット効果がある」といわれるのである。遊離脂肪酸は筋肉細胞内のミトコンドリアで代謝されることにより、エネルギーを産生する。L―カルニチンは、遊離脂肪酸をミトコンドリア内に運搬する際にも必要不可欠な成分でもある。

 L―カルニチンは加齢とともに体内での生成量が少なくなり、不足すると体重の増加、持久力の低下、疲労の蓄積といった症状が現れてくる。したがって、意識的な摂取が必要である。

 また、狭心症や心不全などの症状改善、心筋梗塞発症後の合併症や死亡率の低減などへの有効性が注目されている。そのほか、抗酸化作用やLDL(悪玉)コレステロールの抑制作用もあるため、生活習慣病対策への効果が期待できる。

摂取方法について

 加齢によって体内量が減少するL―カルニチンは、羊肉、鹿肉、牛肉など赤身の肉に多く含まれている。1日の摂取目安量は年代により異なるが、厚生労働省では1日あたりの摂取上限量を1000�以内と指導しているので参考にしたい。脂肪を効率よくエネルギーに換える共役リノール酸(サフラワー油などに含まれる脂肪酸)、L―カルニチンによって筋肉細胞内に運ばれた遊離脂肪酸を燃焼サイクルへとつなぐコエンザイムQ10などとともに摂取すると、より効果が高まる。

0 件のコメント:

コメントを投稿