2013年9月15日日曜日

ラクトフェリン

9.強い抗菌作用をもつことで免疫力を高める

ラクトフェリン

ウイルスに強い防御力

 ラクトフェリンは、哺乳動物の乳や唾液、涙などの分泌液に含まれているタンパク質。

特に母乳に多く含まれ、抵抗力の弱い乳児を細菌やウイルスから守る働きをしている。この働きは成人に対しても同じように有効で、免疫機能強化、抗菌、抗炎症、抗がん作用などがあることがわかっている。

 ラクトフェリンは、胃の中に存在するペプシンという酵素で分解され、一部はラクトフェリシンという抗菌ペプチドとなる。

この物質が悪玉菌といわれる大腸菌やO―157、ヘリコバクター・ピロリ菌、カンジダ菌などに対して強い殺菌効果を発揮する。

 この抗菌作用は、最近ではC型肝炎にも効果的という研究結果もある。C型肝炎ウイルスは肝臓の細胞に入り込んで増殖していくのだが、ラクトフェリンはウイルスが肝臓の細胞に着く前に、ウイルスを包み込んで、そのまま体外へ排出させるという働きを持つという報告もある。

 このようにラクトフェリンは、ウイルスに対して強大な防御力を発揮することで、免疫機能を高めていると考えられている。

また白血球の活性を高める働きもあると指摘されており、これによってがん細胞に対しても効果があると考えられている。

 さらにラクトフェリンには、鉄とくっつく性質がある。

鉄分が不足しているときには腸からの鉄の吸収を促進し、逆に鉄が余っているときには鉄の吸収を抑えるように働くため、貧血気味の人には効果が期待できる。

摂取方法について

 熱に弱い性質を持っているので、熱処理された牛乳などではほとんど消滅してしまうため、効果が期待できない。

ゴーダやチェダーなどのナチュラルチーズには100g中に300�程度含まれているが、食品から摂取するよりサプリメントとして摂るほうが効率がよい。

免疫力を高めたいなど、日常生活にとり入れるなら、1日500�~1.2gが目安といわれている。

ただし、牛乳に対してアレルギーのある人は控えたほうがよい。

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