2013年9月15日日曜日

ギャバ

4.発芽玄米に豊富な癒し成分

ギャバ(GABA)

興奮を鎮め、リラックスをもたらす

 ギャバは、動植物などに広く存在するアミノ酸の一種。正式名称は「γ―アミノ酪酸(Gamma-amino butyric acid)」といい、その頭文字をとってギャバ(GABA)と呼ばれている。

  ヒトをはじめとする哺乳動物では、脳や脊椎など中枢神経系に多く存在し、抑制系の神経伝達物質の1つとして働き、興奮を鎮め、ストレスを緩和したり、リラックス効果をもたらす役割を果たしている。

 ギャバには、脳の血流を活性化し、酸素の供給を助け、脳細胞の代謝を高める働きがある。加齢とともに減少するが、とくに脳の記憶力をつかさどる海馬での減少が著しいことから、高齢者の記憶力低下やアルツハイマー型認知症との関連が示唆されている。

 また、老廃物などを血液中からろ過し、尿として排泄する腎臓の働きを活性化することで、利尿作用を促し、血圧を低下させる効果がある。この作用は、特定保健用食品(トクホ)の機能の1つとして承認されている。

 このほか、肝臓の働きを活発にしてアルコール代謝を促進させたり、内臓機能を活性化して基礎代謝を高める一方、血液中のコレステロールや中性脂肪を調整することから、肥満や糖尿病の予防・改善への効果も期待されている。

  ただし、こうした作用については、ギャバを豊富に含む発芽玄米としての研究報告が主で、ほかの成分との相乗効果の可能性もある。

摂取方法について

 ギャバの含有量が多いことで知られる発芽玄米には、100gあたり約10�のギャバが含まれている。これは白米の約10倍に相当する。

1日の必要摂取量は10~20�程度といわれているため、日々の食事の中で白米を発芽玄米に変えることにより十分に摂取できる。

最近では、焼酎を醸造する過程でできる発酵大麦やキムチの乳酸菌などから効率よくギャバを生産する方法が考案され、サプリメントのほか、チョコレートやココア、ドリンク剤や酒類など、ギャバを添加した多くの食品が開発・販売されている。

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