6.美白と肝臓に効果的な含硫アミノ酸
システイン
メラニンを減らし抗酸化力を発揮
システインは硫黄(S)を含むアミノ酸(含硫アミノ酸)の1つ。また、生体内の重要な抗酸化物質であるグルタチオンの主成分でもある。グルタチオンは水溶性の抗酸化物質で、薬物や毒物などさまざまな有害物質と結合し、排泄する解毒作用を持つ。
毛髪や爪などの主成分であるケラチンというタンパク質には、システインが2分子結合したシスチンが多く存在し、毛髪の生育には不可欠なものとなっている。
システインには肌の美白効果もあり、シミやソバカスを改善する医薬品に主成分として配合されている。
その美白作用の1つは、シミのもととなる色素細胞のメラニンを作り出すチロシナーゼの働きを抑えること。
さらに、皮膚の表層にある細胞を構成するケラチンの材料となり、肌のターンオーバー(表皮の新陳代謝)を促してメラニンの排出を早める作用を果たす。日焼け後の色素沈着だけでなく、老人性色素斑にも効果があるとされる。
ビタミンCはシステイン同様チロシナーゼの働きを抑え、ビタミンB6はシステインの合成を促す作用があることから、相乗効果を求めてシステインとともに配合されることが多い。
身体の代謝や解毒を受け持つ肝臓の働きが弱まると、疲労感やだるさなどを感じるようになるが、システインは肝臓の働きを助け、代謝をスムーズにすることで倦怠感を解消する。
また、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドを分解、無毒化する働きもする。
摂取方法について
食べ物と医薬品の2つの摂取方法がある。芽キャベツ、ブロッコリーなどに含まれるが、食事で摂取できるのは微量である。
サプリメントによる補給は認められていない医薬品成分であり、医薬品としての1日の摂取量は160~240�程度とされている。ビタミンCのほか、代謝改善としてビタミンB6、パントテン酸などが配合される。
システインの分子が2つ結合したシスチンは、栄養強化目的で健康食品にも使用される。
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